この記事では、油の酸化を防ぎ、安全で美味しい油を保つためのガッテン流の方法をご紹介します。油は一般的に酸化しやすいと思われがちですが、実際の実験では、適切な工夫を施すことで人体に悪影響を及ぼすほどの酸化は起こらないことが明らかになっています。ただし、使用済み油に含まれる異物や加熱による変質が安全性や風味に影響するため、正しい保存方法と使い切る工夫が大切です。以下では、ガッテン流の油の扱い方や、使った油を美味しく活用するレシピも合わせてご紹介します。
油の酸化実験とその結果
実験内容
ガッテンの実験では、以下の2つの方法で油の酸化の様子を検証しました。
- 油を直射日光に3日間あて続ける
- 同じ油で揚げ物を20回繰り返す
これらの実験により、「油は人体に悪影響を及ぼすほどの酸化にはならない」という結果が確認されました。
酸化と安全性のポイント
実験結果から、使いまわし油そのものの酸化は重大な健康リスクにならないことが分かりました。しかし、注意すべきは以下の点です。
- 揚げ物を繰り返すと、パン粉や食材の破片など、異物が油に混入する可能性がある。
- 異物が混入すると、油の風味や安全性が損なわれる恐れがある。
したがって、安全に油を使用するためには、酸化そのものではなく、油に混ざった異物をいかに取り除くかが重要となります。
ガッテン流 油の保存方法
保存に必要な道具
油の保存には下記のものを用意します。
- 油をこすための道具(細かい網、またはキッチンペーパー)
- 保存容器(市販のオイルポットなど)
保存手順
以下の手順で油をきれいに保存してください。
- 油をこせる道具を使い、パン粉や食材の破片などの異物をしっかりと取り除く。キッチンペーパーを網の上に敷くと、より効果的です。
- 異物を取り除いた油を保存容器に移し替える。
- 油は直射日光を避け、暗い場所で保存する。
これにより、油は酸化を防ぎながら安全に保たれ、風味もキープされます。
使い切るためのポイント
油を無駄にせず、最後まで美味しく使い切るためのコツをいくつかご紹介します。
少量ずつ使用
保存した油は、一度に大量を取り出すのではなく、少量ずつ使い、使った分はその都度保存容器に戻して継ぎ足す工夫が有効です。これにより、常に新鮮な油が保たれ、風味の劣化を防ぐことができます。
調理での活用方法
揚げ物だけではなく、炒め物やお菓子作りにも使えるため、様々な料理に活用することで油の新鮮さを楽しむことができます。以下に、残った油を使った2つのレシピをご紹介します。
レシピ①:揚げ油を使ったペペロンチーノ
材料(1人分)
- パスタ … 1人分
- ニンニク … 1かけ
- 唐辛子 … 1本
- 揚げ油 … 大さじ2
- パスタの茹で汁 … 大さじ2
- 塩、こしょう … 適量
作り方
- ニンニクと唐辛子をみじん切りにします。
- フライパンに揚げ油、ニンニク、唐辛子を入れ、弱火でじっくり炒め、香りを引き出します。
- 香りが立ってきたら、パスタの茹で汁を加え、油と絡めながら水分を飛ばします。
- 茹で上がったパスタを加え、全体をよく混ぜ合わせます。
- 最後に塩こしょうで味を調えて完成です。
レシピ②:揚げ油で作る簡単手作りクッキー
材料(約20枚分)
- 薄力粉 … 100g
- 砂糖 … 50g
- 揚げ油 … 大さじ4
- 塩 … ひとつまみ
作り方
- オーブンを180℃に予熱します。
- ボウルに薄力粉、砂糖、揚げ油、塩を入れ、ゴムベラ等で材料が切れるように混ぜ合わせます。
- 生地がボロボロとしてきたら、軽く手でひとまとめにします。
- 生地を約3cmほどの棒状にし、ラップで包んで冷蔵庫で30分ほど休ませます。
- 冷蔵庫から取り出した生地を、約7mmの厚さに切り、オーブンシートを敷いた天板に並べます。
- 予熱したオーブンで13~15分焼いて、香ばしいクッキーの完成です。
まとめ
ガッテン流の方法では、油の酸化そのものは健康に大きな影響をもたらさないと実験で確認されています。ただし、使いまわし油に混入するパン粉や食材の破片などの異物に注意することが肝心です。適切な道具を使って油をこし、保存容器に移し替え、暗い場所で保管することで、油の品質を長く保つことができます。また、少量ずつ使用する工夫や、揚げ油を活用したレシピで、美味しく無駄なく油を使い切ることが可能です。
この方法を実践することで、経済的でありながら環境にも優しく、おいしい料理を楽しむことができるでしょう。ぜひ、ガッテン流の油の取り扱い方を参考に、日々の調理に役立ててみてください。

