たけのこは、旬の味覚として人気の食材のひとつ。しかし、苦味やえぐみが残らないようにあく抜きをしっかり行うことが、美味しく仕上げるためのポイントです。今回は「ためしてガッテン」で紹介された簡単で確実なあく抜き方法をご紹介します。大根おろしを使ったこの方法は、下茹での手間を省きながら、たけのこの食感や甘みを引き出し、料亭の味に近づけることができます。スーパーでも手に入りやすい材料で作れるので、ぜひお試しください。
ガッテン流たけのこのあく抜きレシピ
材料(たけのこ1本分)
- 生たけのこ(20~30cm)1本
- 大根 1/3本
- 水 大根のおろし汁と同量
- 塩 全体の水分量の1%(水分量×0.01)
下準備
たけのこは皮をむき、使う料理に合わせた大きさに切っておきます。ためしてガッテンでは、たけのこを半分に切ってから皮をむく方法も推奨されています。これにより、むきやすく、皮やゴミがまとまりやすいので、調理の際に非常に便利です。
あく抜きの手順
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大根を用意する
大根は皮ごとすりおろします。大根のすりおろしは、どの部分でも問題ありませんが、しっかりとした風味を出すために皮ごと使うのがおすすめです。 -
おろし汁を抽出
すりおろした大根をザルにあげ、しっかりとおろし汁だけを抽出します。大根の繊維や固形分は取り除き、液体部分を使用します。 -
あく抜き液を作る
ボウルに抽出した大根おろし汁を入れ、同量の水を加えます。さらに、この全体量の1%にあたる塩を加えます。ここでのポイントは、塩加減です。水分量×0.01という計算式を意識すると、適度な塩味を得ることができます。 -
たけのこを漬け込む
先に切っておいたたけのこを、作ったあく抜き液に入れ、1~2時間漬け込みます。えぐみが強い場合は、漬ける時間を少し延ばすとより効果的です。たけのこがしっかりと大根汁と水の旨味を吸収し、食感と甘みが引き立ちます。 -
仕上げの洗浄
漬け込んだたけのこをザルにあげ、水でしっかりと洗い流します。大根の香りが気になる場合は、水に5分ほどさらすと、さっぱりとした仕上がりになります。
大根おろしのポイントと応用
ガッテン流のあく抜きでは、大根を丸ごと使うのが特徴です。大根の皮に含まれる天然の酵素や旨味成分が、たけのこのえぐみを和らげ、程よい甘みを引き出します。また、大根おろしはたけのこ以外の野菜の下処理にも応用可能で、余った大根おろしは和え物やサラダ、または煮物の風味付けなど、さまざまな料理に活用できます。
たけのこの部位別おすすめの切り方
たけのこは部位ごとに特徴が異なり、それぞれ最適な切り方があります。普段の料理シーンでどの部位を使うかによって、切り方を工夫することで、料理全体の仕上がりがさらに向上します。
穂先
穂先は柔らかく苦味が少ない部分です。汁物や和え物、素揚げ、炊き込みご飯などで活躍します。くし切りや薄切りにすることで、たけのこの形状を活かした美しい盛り付けが可能です。
中心部
中心部は適度な柔らかさとしっかりとした歯ごたえが特徴です。若竹煮、炒め物、天ぷら、焼き物など、幅広い料理に適しています。短冊切りや乱切りにすることで、たけのこの旨味と食感を最大限に感じられます。
根元
根元は歯ごたえが際立ち、しっかりとした食感を楽しむことができます。繊維に沿って薄切りや千切りにすることで、煮物や炒め物、揚げ物に適した食感が得られ、料理にしっかりとした存在感を加えます。
たけのこの栄養素と健康効果
たけのこはその独特な風味だけでなく、栄養価の高さでも注目されています。ここでは、たけのこに含まれる主な栄養素とその健康効果について解説します。
食物繊維
たけのこには100gあたり約2.8gの食物繊維が含まれており、キャベツやレタスなどの一般的な野菜と比較すると約2倍の量です。特に不溶性食物繊維であるセルロースは、腸内で水分を吸収し便通を良くする働きがあります。これにより、便秘解消やデトックス、美容効果が期待できます。
チロシン
たけのこに見られる白い粉や粒は、チロシンというアミノ酸の一種です。この成分は脳に良い影響を与え、集中力や記憶力の向上、ストレスの緩和、さらには白髪予防や黒髪の維持にも役立つとされています。
カリウム
カリウムは、細胞や神経、筋肉の機能維持に欠かせないミネラルです。体内の余分な塩分を排出し、むくみの予防や血圧調整にも一役買っています。長時間の立ち仕事や座りっぱなしの生活を送る方には特におすすめの栄養素です。
料理に取り入れるアイデア
今回ご紹介したたけのこのあく抜き方法は、さまざまな料理に応用が可能です。たけのこ自体の甘みとシャキシャキとした食感を活かした料理としては、天ぷら、炊き込みご飯、煮物などが人気です。たとえば、あく抜き後のたけのこを天ぷらにすることで、甘みとコクのある仕上がりとなり、料亭の一品にも引けを取らない味わいに変身させることができます。
また、たけのこは炒め物や煮物など、さまざまな調理法に挑戦できる万能食材です。大根おろしの旨味がたけのこに染み込み、どの料理でも上品な風味を加えてくれます。時間のあるときは、家族や友人と一緒に季節の食材を楽しむための一品として、ぜひお試しください。
まとめ
今回は、手軽にできるガッテン流のたけのこのあく抜き方法をご紹介しました。大根おろしを使ったシンプルな工程で、たけのこのえぐみをしっかりと取り除き、食感と甘みを最大限に引き出すことができます。部位別の切り方にも工夫を凝らせば、さらに料理の幅が広がります。栄養素も豊富なため、美味しさと健康を同時に手に入れられるこのレシピは、普段の食卓に取り入れたい一品です。ぜひ、旬のたけのこを使って、料亭の味わいに近い美味しい料理をお楽しみください。

