血圧が上90、下50の数値は、世界保健機関(WHO)の基準から見て低血圧に該当します。血圧は心臓が血液を送り出す際の圧力であり、収縮期血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)の2つの値で表現されます。一般的には、この数値が低いと、身体にいくつかの影響を与える可能性があります。このため、自己管理が重要になってきます。低血圧の状態が長期間続く場合、メンタルヘルスや生活の質にまで影響を及ぼすことがあるため、注意深く観察する必要があります。
脈圧の観点
血圧の値には脈圧と呼ばれる重要な概念があります。脈圧は収縮期血圧(上の値)から拡張期血圧(下の値)を引いたもので、血圧の健全さを示す指標となります。正常な脈圧は通常40~50mmHgです。血圧が上90、下50の場合、脈圧は40mmHgとなりますので、一見すると正常範囲内であるとも考えられます。このように脈圧を確認することは、低血圧やその他の血行動態についての理解を深めるために重要です。
低血圧による体調不良
低血圧の症状
低血圧によって起こる主な症状の中には以下のようなものがあります:
– めまい: 特に急に立ち上がったときに感じやすい。
– 立ちくらみ: 立ち上がった際に急激に血圧が下がり、目の前が暗くなること。
– 朝起きられない: 起床時の倦怠感や疲労感。
– 疲れやすい: 滞りなく活動できないことが多い。
– 動悸: 心臓の鼓動が普段よりも早くなる。
– 倦怠感: やる気が出ず、常に疲れた感覚が持続する。
– 不眠: 十分な睡眠が取れないこと。
– 食欲不振: 食べることに対する興味が薄れること。
これらの症状は、全身への血液の循環が悪化することによって起こります。特に立ちくらみやめまいは日常生活に支障をきたすことが多いので、注意が必要です。
自律神経失調症との関連
長期にわたる低血圧は、自律神経のバランスを崩す原因となり、自律神経失調症を引き起こす可能性があります。この状態になると、通常の生活においてさまざまな不調を引き起こすことがあります。たとえば、急に心拍数が上がったり、情緒的不安定を感じたりすることがあります。このため、自律神経の健康を考慮し、ストレス管理や十分な休息を確保することが重要です。
低血圧の種類
低血圧は大きく以下のように分類されます:
分類 | 症状 |
---|---|
本態性低血圧 | 特に病気がない状態で、血圧が慢性的に低い。自覚症状がないことも多い。 |
症候性低血圧 | 他の病気や薬の影響によって血圧が低下する状態。 |
起立性低血圧 | 急に立ち上がるときに血圧が急激に低下し、めまいや立ちくらみが生じる。 |
食事性低血圧 | 食後に消化器官へ血流が集中し、心臓への血流が減少することで発生。特に大きな食事の後に感じやすい。 |
それぞれの種類によって症状や原因が異なるため、自分の状態を理解するためには、適切な診断が必要です。
年代・性別ごとの血圧基準と正常値
年代別および性別の血圧平均値は以下のようになっています。年齢とともに血圧が上がる傾向が一般的に見られます。
年代 | 男性 | 最高血圧 | 最低血圧 | 女性 | 最高血圧 | 最低血圧 |
---|---|---|---|---|---|---|
20代 | 116.6 | 74.5 | 108.9 | 68.4 | ||
30代 | 119.4 | 79.0 | 110.5 | 71.3 | ||
40代 | 127.8 | 83.6 | 118.1 | 75.8 | ||
50代 | 132.4 | 86.1 | 123.6 | 78.3 | ||
60代 | 137.8 | 85.6 | 132.5 | 80.0 | ||
70代 | 139.5 | 81.2 | 136.3 | 79.0 |
この表からもわかるように、血圧が上90、下50は、年代や性別によって見ても特に高齢者においては注意が必要な低血圧であり、生活習慣の見直しや運動、食事の改善が求められます。
日常生活での改善方法
低血圧を改善するためには、以下の点を意識した生活が重要です。
運動習慣の取り入れ
定期的に有酸素運動を行うことで、筋肉量を増加させ、全身の血液循環を助けることが期待できます。ウォーキングや軽いジョギング、自宅でできるストレッチや体操など、自分に合った運動から始めると良いでしょう。特に寒い季節に運動を行う際は体を冷やさないように注意が必要です。
食事の見直し
バランスの取れた食事が非常に重要です。血圧を安定させるためには、タンパク質やビタミン、ミネラルを意識的に摂取することが大切です。肉類、魚、豆製品を積極的に取り入れ、特に食塩の摂取量や加工食品には注意を払うべきです。また、カフェインやアルコールの摂取については過剰にならないように心掛けましょう。
慢性的な低血圧への対応
慢性的に低血圧が続く場合は、自宅での定期的な血圧測定を習慣にし、自分の状態を把握することが重要です。あるいは、定期的に医療機関での相談を行うことで、必要に応じた治療やアドバイスを受けることができます。掲載された症状が見受けられる場合、早めに医師に相談することが望ましいです。
まとめ
血圧が上90、下50という状態は、WHOの基準に照らし合わせると低血圧に分類されますが、脈圧を考慮すると問題がない場合もあります。それでも、めまいや立ちくらみなどの症状が現れる可能性があるため、常に自分の体調を見極め、生活習慣の改善に努めることが大切です。自身の状態に合わせた運動や食事に気を配り、健康な生活を送るための取り組みが求められます。特に歳を重ねるとこのような健康管理はますます重要になってくるため、日常生活の中で意識的に実践していくことが必要です。